 センター長よりご挨拶
岩手大学 三陸水産研究センター長
平井 俊朗 (HIRAI Toshiaki)
２０１９年４月より田中教幸前センター長の定年退職の後を受けてセンター長を拝命いたしました。
第三期中期目標期に入り、当センターは従来の地域貢献活動に加えて、将来、地域水産業活性化をリードしてくれる人材の育成を目指して、農学部・水産システム学コースならびに大学院地域創生専攻・水産業革新プログラムを発足させました。本学の歴史上はじめて水産分野の教育研究への展開ということもあり、設立当初は様々な困難に直面いたしましたが、第二期中期目標期に展開された「SANRIKU（三陸）水産研究教育拠点形成事業」からご支援いただいている東京海洋大学様、北里大学様ほか、岩手県、釜石市など地域のご支援を受けてゆっくりではありますが、着実な歩みを続けております。
２０１８年度は学部教育課程設置３年目を迎え、いよいよ一期生が釜石キャンパスに移行し、｢現場体験に基づいた実践的教育研究｣が展開されることとなりました。また、それに先立って大学院では初の修了生１名を輩出することになり、当該学生は岩手県職員としての採用が内定いたしました。地域の水産行政の将来を担ってくれるとともに後に続く後輩たちに道標となってくれるものと大いに期待するところです。さらに、２０１９年６月に釜石キャンパス総合教育研究棟が建設され、多大なる財政支援を賜りました岩手県、釜石市ほか地域の皆様に厚く御礼申し上げます。
水産システム学コース一期生を釜石に迎えることとなり、釜石キャンパスはいよいよ本格稼働することとなり、２０２０年３月には初の卒業生を輩出いたしました。一方で、東日本大震災からの復興はまだ道半ばであり、さらには環境変動の激甚化などにより三陸沿岸域の水産業を取り巻く環境はますます厳しくなっており、地域の水産業には変革が求められています。そのような状況下で、地域の関連事業者の皆様とともに新たな水産業を牽引する若手人材の育成は地域の存続にとっても急務です。地域の皆様からのご期待に少しでも添えるように学生共々さらに精進して参る所存です。
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センター長あいさつ